姜尚中(カン サンジュン)先生
2010 年 11 月 16 日 火曜日姜尚中(カン サンジュン)先生
姜尚中(カン サンジュン)先生の記事が北海道新聞に掲載されていました。
「オモニ 母」という題名の小説を出版され、この題名の小説を
なぜ執筆されたのかという内容の記事でした。
現在、東京大学大学院情報学環教授をされ、専攻は政治学・政治思想史。
私が大学時代にお世話になり多大な影響を頂いた恩師のうちの一人です。
12歳違いますので、私が大学生・大学院生のころは、姜先生は30代であり
一般教養の政治学、政治思想、社会思想の科目、少人数のゼミを履修しました。
また、大学院へ進学するか否かのとき親身にご相談にのっていただきました。
現在入院中でなければ、先日、先生が札幌に来られた時に久しぶりにお会いする機会が
あったかもしれません。残念です。
「オモニ 母」という題名の小説は、お見舞いに来てくれた〇藤工務店の社長の
〇藤正人君からのプレゼントです。現在まだ読んでいる途中ですが、
当時、学生の私たちに語ってくれた先生の生い立ち、
お母さんを亡くされたときの記憶が戻ってきました。
当時、ゼミや授業で購読した古典的名著
マックス・ヴェーバー著「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」
「職業としての政治」「職業としての学問」「法社会学」「宗教社会学」といった一連の
テキストを隅から隅まで熟読し、ドイツ語の辞書を片手に、原書(ドイツ語)で読んだこともありました。
私は、先生からマックス・ヴェーバーを研究するのならドイツ語は習得し
ドイツの大学へ留学する必要があるといわれ、それに向けM・ヴェーバーのテキストを
毎日図書館にこもり研究していたあの頃を今は懐かしく想い出します。
私は、大学院の中途で家業を継ぐことになり、M・ヴェーバー研究者としての道は断念しましたが
当時は、人生のすべてを研究にかける意気込みでしたので、、M・ヴェーバーの書物をとおして
現代の政治や社会を見る視点が知らず知らず身についているのに気づかされることがあります。
私にとっての学生時代は、M・ヴェーバー=姜先生というほど影響を受けていることが
再認識することがあります。
姜先生がゼミで云われた「自己認識は他者認識を経て初めて達成される」という言葉が
今も心の奥底に鳴り響いています。