
昨年から継続中でありましたアルシオーネ・リフレッシュ計画が終了、当社ショールームに展示となりました。
当社の優秀なメカニックにより復活したアルシオーネは、できる限り消耗品を交換、オイル漏れはシールを交換、防錆塗装をシャシーやマフラーに施しました。
部品がもう存在しないパワーアンテナは作動しない状態でしたが、初代レガシィBC5のパワーアンテナと交換済みです。ハウジングが合わないだけで同じモーターでしたので加工し装着しました。これでラジオも聴けます。
まだ雪がなかった昨年、登録後ナンバーをつけテスト走行を行い、問題ない状態で展示となりました。残念ながらスタッドレスタイヤがないので雪解けまで冬眠中です。写真はエアサスをハイレベルにしており、タイヤとフェンダーのクリアランスが前後ともかなり空いているのがお分かりでしょう。
6気筒SOHC 4WD 2700ccのエキゾーストノイズは、ボクサーエンジンらしい独特の音を立てて走行することでしょう。
3分割できるマフラーをすべて取り付け完了。防錆塗装も仕上がり、後は車検整備で出来上がりです。
消耗部品の在庫が欠品になってきていますので、レオ-ネや初代レガシィのパーツで間に合わせるしかないと思います。実は共通部品もかなりあることが判明しています。
こういうレアな車の場合のレストアは時間と手間がかかります。夏に走らせることを考えると楽しみですね。時代はエコカーでしょうが、古くなっても良いモノづくりをする富士重工さんの車やそのほかのメーカー、車だけではない業界のものづくりは、世界中の中で日本が本当に優れております。
今後世界の科学技術が進化しても日本の技術力が世界のリーダーであり続けることを期待したいものです。
マフラーだけでなく、フレームも防錆塗装を施工します。
飛び散らないようにボディをマスキングします。
防錆塗料は、マフラーに散布したものとは違うものです。
下の写真左101-Pがフレーム用で、透明色です。完全に空気の遮断をします。
フロント足回りとリヤ足回りに散布したところです。完全に乾く前にさらに別のシャーシーパスタ(黒)を散布します。2重なので塩カリ対策としては万全です。ちなみに前後のディスクローターは研磨済みです。
リヤの足回りです。タイヤハウスも施工済みです。
最後の写真は、後ろから燃料タンクを撮ったところです。同じく防錆塗装をしました。
4WDなので前から後ろまでプロペラシャフトで連結されているのが見えますね。すべて防錆加工済みです。
写真はフロントマフラー・マニホールドに防錆塗装加工している光景です。ボクサーエンジンなので排気も左右から排出されるのでこのような形状です。もう新品部品がないので入念に加工します。
もうひとつの写真のリアエンドマフラーとセンターマフラーも部品がないため入手できません。リヤエンドマフラーが穴があいて排気漏れでかろうじてリアエンドマフラーのみ新品が入手できましたので、同じく耐熱用防錆塗装剤で加工しました。銀色にメッキされたように見えます。
使用した防錆剤は、セプター120-ALというものです。粘着力があり完全に空気と遮断します。最近は凍結防止剤・塩カリのためボディやマフラー、フレームが腐食によりかなり傷みやすい状況なので、古い車には大変過酷です。大事にされている車をおもちのオーナーや暫く入れ替え予定のないユーザーの方は、是非防錆塗装をお勧めします。
すでに錆によりフレームが腐食されている車でもこの防止剤は空気を遮断しますので、腐食でお困りの愛車をお持ちの方はご相談にのります。
アルシオーネという車をご存じでしょうか?昭和60年から平成3年(そのあとFCでアルシオーネSVXが発売)くらいまで生産されていた車です。
当時のキャッチコピーは「アヴァンギャルド4WDクーペ」だったと記憶しています。写真の車は、62年式 2700cc 6気筒フルタイム・アクティブトルクスピリット4WDです。7年間車庫に冬眠していました。
今回、リフレッシュさせ公道を走れるように、すなわち保安基準を満たすべく車検整備を敢行中です。 当社の一流のメカニックによって点検整備される過程をお知らせしていくつもりです。
今見ても斬新でかつ当時最高の空力抵抗CD値を達成した「クサビ型」のボディ、この薄型のサイドフォルムからリヤトランクにかけての流れるようなデザインに魅了された数多くのスバリストがいたことでしょう。私もその一人です。
このAX9は当時、日本最初の水平対向6気筒エンジン(FLAT6)を搭載し最新メカニズムの推移(フルタイム・アクティブトルクスピリット4WD、オートレべリング4輪独立エアサスペンション、4AT、リトクタブルヘッドライト、電動パワーステアリング、モノワイパー、斬新なインテリア・等)を結集したスバルのフラッグシップとしてマイナーチェンジの62年に世に出た車です。名車です。